第79章 素直になりたい恋心〈松川一静〉
貴大が部活終わるまでの間私は校内をふらふら歩いたり、図書館で本を読んだりして暇を潰した。
そろそろ終わる頃を見て、私は約束の場所に向かった。
着いたもののまだ来てなかったから私はスマホにイヤホンをさして、最近気に入っている曲を流した。
夕暮れの空を見ながらその曲を聞いていると、切なくなる。
その曲は仲のいい友達にいつの間にか恋をして、だけど、なかなか素直になれなくて、思いを伝えられないという歌詞。
まるで今の自分のよう……。
そう思いながら曲を聞いて空を見上げている私は後ろから来た人物に気づかなかった。