第79章 素直になりたい恋心〈松川一静〉
*朱鳥
貴「あ、朱鳥はよ。」
「おはよー貴大。」
教室に入るとクラスメイト貴大が声をかけた来た。
別に貴大とは恋仲ではない。
ただの仲のいい男友達って関係。
1年の頃から同じクラスで話も合って、仲良くなりすぎて、今さら恋愛対象になることはなかった。
貴「なーなー英語の課題やってきた?俺忘れちまって見してくんね?」
「えーまた?」
貴「しゃーねーだろ、部活忙しくて帰ったら何もやる気でねーんだもん。」
そう、今はバレー部にとって大事な時期。
3年にとって最後の大会である春高予選まであまり時間がない。
その事を知っている私は仕方なく
「もん…って可愛く言わないでよ。……ったくしょうがないな~ハイ。」
英語の課題のノートを渡した。
貴「サンキュー!!」
貴大が受けとるとそれを見ていた他の男子たちが
男1「あ、俺にも見して!!」
男2「俺も俺も!」
と言い出した。
「って、あんた等は部活引退して課題やる時間あるでしょー!!」
本当部活引退して、受験まっしぐらの連中は課題ぐらい、自分でやってほしいわ…。