第7章 釣り合い〈及川徹〉
及「別れようって言ったんだ。」
ずっと黙っていた彼に先に言われて私は黙ってしまった頷く。
及「…ごめん。……俺が悪かったんだね。」
「違っ…!!私が…いけないの…!!!私がもっと大人だったらあんな思いしなくて別れずにすんだの!!
私が…!!」
ギュッ…。
少し荒く言う私を彼は少し強く抱きしめてきた。
及「落ち着いて…。そんなに自分を追い詰めなくていいから…。」
「うぅ…。」
自然と涙が流れてきた。
及「俺だって朱鳥が他の男子と話してたら嫉妬とかしちゃうよ。だから朱鳥だけが悪くない。悪くないんだよ。」
「……うん……ありがと……」
彼の優しい言葉に頷く。