第77章 君に捧げるこの想い〈海信行〉
「あ、海くん!今帰り?」
そんなある日。
部活が終わって黒尾と夜久、研磨と昇降口に着いたときだった。
黒羽とばったり会った。
海「おー黒羽。そっちも部活終わりみたいだな。」
「うん、この間海くんに言われてやる気出たからさ、自主連しちゃった!」
海「そうなのか、偉いな!」
黒羽の言葉で俺が心強く思えたように、俺の言葉で黒羽が頑張れるようになってよかったと思った。
「えへへありがとう!」
そんな会話をしていてると、後ろにいた黒尾が口を開いた。
黒「おっ!黒羽じゃねーか!!」
「あ!!黒尾くん!!」
夜「何?お前ら知り合い?」
「うん、去年一緒のクラスだったの!クラス委員だったんだよ!」
「クラス変わって以来だよな話すの。」
「だね!本当久しぶり!」
初めて知った事実。確かに黒尾は二年の時にクラス委員をやっていたとは聞いていたけど、またさ黒羽と同じクラスだったとは。
夜「しかし、黒尾がクラス委員って似合わねーな!」
研「俺も思う。」
夜久が笑い、研磨が興味あるのかないのか微妙な反応で言った。
黒「うるせーよ!俺だってやりたくなかったけど、ジャンケンで負けてやらされたんだよ!……それにしてもお前はまたクラス委員やってんのか?」
「まーね。女子でやりそうな子いなかったし。でも海くんがいるから助かっちゃう!!
夜「まぁー海は真面目だからな。」
俺の事を言ってくれるのは嬉しかったけど、黒尾たちと楽しそうに話すの黒羽を見るのはなんだか少し面白くなかった。