第73章 憧れのあの人〈赤葦京治〉
赤「そうだ。黒羽さん、俺、受ける大学決めました。」
そろそろ帰らないといけなくなった頃俺はそう言い出した。
「え?どこ?」
赤「朱鳥さんと同じT大にします。」
「え?」
本当は黒羽さんがT大を受けると聞いたときから決めていた。
もし、黒羽さんと付き合えなければ別のとこにしようと…。
赤「そうすれば、いつでも会えますよね?…だから待っていてください。必ず追いかけますから。」
「っ…うん。待ってる…!ありがとう……京治。」
最後の最後に俺のとこを下の名前で呼び涙ぐんだ。
俺はもう一度抱きしめて、
また同じ時間を刻む約束のキスをした。
-憧れのあの人-
END