第66章 愛するがゆえに〈猿杙大和〉
「ふぁ~~…。」
学校へ行く途中、昨日の寝不足であくびをしながら歩いていたら。
「まぁた遅くまでゲームしてたの。」
後ろから声がして振り向くと幼馴染みの大和がいた。
「違う。バレーの勉強していたの。いつもいつもゲームばっかしてないよ。」
大「はいはい。っていうか、なんで今さらバレー部のマネージャーなんてなろうと思ったの?今までスポーツになんて興味無かったのに。つーか朱鳥運動オンチじゃん。」
私は高三になって初めて男子バレー部のマネージャーになった。
そのため、今バレーのルールとか必死に勉強なのだ。
「い、いいじゃん別にっ!っていうかマネージャーに運動オンチは関係ないし!」
理由は、あと一年と言うわずかな時間をずっと昔から好きな大和と少しでも長く過ごしたかったから。
だけど、私は昔から大和からよくいじられてきた。
それは今も変わらず、むしろ、マネージャーになってからそれは悪化した気がする。
それに……