第65章 あなたの好きなとこ〈花巻貴大〉
「うん、それに、結構甘党だし、ピンクに髪染めてちょっとチャラそうだし…あと……。」
松「…お前、そんなに花巻に不満あんの?」
「や、でもでも!スッゴく優しいし、ピンクの髪とか似合っててカッコイイし、甘党なところとか子供っぽいところも可愛かったりするし、彼女になれて超幸せなんだよ~!………ってお兄ちゃん聞いてる?」
兄の方から聞いてきたから、答えてたのに、兄はスマホをいじってた。
っていうか、歩きスマホって危ないんじゃなかったっけ…?
松「あ?あぁ、聞こえてたよ。お前も聞いたろ?」
兄は足を止めらと、そう言いながら後ろを振り向いた。
つられて私も振り向くと、そこには…………貴大くんが立っていた。
「た、貴大くん!!?な、なんで後ろにっ!!?」
私は今の話を聞かれたのかと思い慌てた。
貴「あー……悪い。そいつから"朱鳥が会いたがってる"って連絡来て、すぐに追って来たんだ。」
「じゃ、じゃあ……話は…。」
貴「…ほとんど最初から聞いてた……。」
案の定、全部聞かれてしまった。
すごく恥ずかしくなって顔が赤くなったのがわかった。