第62章 夏と野球とバレーボール〈菅原孝支〉
そんな三年の夏の日だった。
休日の部活でちょうど休憩だったときに、突然黒羽が体育館にやって来た。
「バレー部、まだやってる?」
ひょこと顔を出して中を覗いていた。
菅「あれ?黒羽?」
大「どうした?なんかあった?」
ちょうど扉近くにいた俺と大地にトレイに乗った、たくさんのスイカを見せて言った。
「実はさ、今、野球部OBの先輩と練習試合してるんだけど、そしたら、見に来ていた親御さんからスイカの差し入れもらってさ、たくさんもらったからバレー部にどうかなって!ほら、今日部活てしてるのうちとバレー部だけだし。」
大「マジかいいのか!?」
「うん、もちろん!!」
田、西「「黒羽先輩アザーース!」」
話を聞き付けた田中と西谷がはしゃぎながら礼を言った。
旭「悪いな、黒羽。わざわざ体育館まで運んでもらって。」
「平気、平気、大丈夫だよ!
じゃあ、私戻るから。使い終わった皿とは体育館の前辺り置いとけば後で取りに来るからよろしく!」
そう言って黒羽は軽くてを降ってまたグラウンドに戻って行った。
大「おーサンキューな!」