第58章 太陽のような君〈山口忠〉
それから、喫茶店を出た俺たちは
本屋とかゲーセンとか雑貨屋に立ち寄った。
どこに行っても楽しそうに笑う朱鳥を見て、俺も楽しくなる。
だけど、その反面申し訳ない気持ちが出てきた。
朱鳥とは中学の頃からの同級生で、俺の初恋の人だった。
高校に進学して勇気を持って告白した結果付き合ってくれた。
それがホントに嬉しくて大切にしようと思っていたけど最近部活が忙しくてあまり一緒にいられないでいる。
その影響で、今日こんなにもいろんなところに行きたがっていたんじゃないかって思った。