第51章 守りたいもの〈国見英〉
それから、
朱鳥はしばらくの間風邪で休んだ。
まぁ、半分は精神的なものもあるのだろう。
一週間ぐらいたってから朱鳥は学校に来た。
その昼休み朱鳥は鈴木に呼び出された。
鈴「この間はごめん。もし良かったらさ、また俺と……「悪いけど、朱鳥はもう俺のだから触れるなよ。」」
鈴木の手が朱鳥に触れようとしたとき、俺はそれを阻止した。
そして、朱鳥の手を引いて屋上までやって来た。
「…英…?」
英「朱鳥…さ、もう鈴木とキスした?」
「え!?し、してないよ!!……というか、あっちは初めからする気無かったのかも…。」
そう言うと、顔を赤くして首を振ったあと、少し寂しそうな顔をした。
英「そう…じゃあ……。」
俺はそっと朱鳥の唇にキスをした。
英「これが朱鳥にとってのファーストキスだね。…俺、もう絶対朱鳥を傷つけないから。これはその証…。」
すると、朱鳥は
「…私…初めから英にすれば良かった…。
大好きだよ、英。ありがとう…!」
ポロポロと涙を流しながら微笑んだ。
「…どういたしまして。」
-守りたいもの-
END