第39章 バレンタインは憂鬱で〈二口堅治〉
*朱鳥
堅「朱鳥ー!英語の課題のノート見せて?」
昼休み、私が友達のハルちゃんと昼食を取っていたらそう同じクラスの堅治が言った。
「は?また?!たまには自分でやりなよ!」
堅「いいじゃん減るもんじゃないし。それに朱鳥のノート見やすいんだよなー!」
そう言われると何でか貸さないわけにはいかず…。
「……もう、わかったよ、はい!汚さないでよ!」
私は机の中からノートを取り出して堅治に渡した。
堅「サンキュー!後で返すわ!」
堅治は渡したノートを自分の机の中にしまって教室を出で行った。
私が席について前を見るとハルちゃんがニヤニヤ笑っている。
「………何?」
ハ「いや~、朱鳥って本当ツンデレだよね。
二口くんのこと好きなくせにあんな態度取ったりして!」
「はぁ!?そんなわけないって!」
ハ「いや〜そうでしょ?顔赤いし(笑)。」
「っ〜!!わかったよ!認めるよ!だから誰にも言わないでよ!?」
そう。私はアイツが好き。
中学のときに知り合ってからずっと。
どこが好きかって?
そんなのわかんない。いつの間にか好きになっていた。
友「ハイハイ。
でもさ~このままでいいの?
早くしないと二口くん結構モテるから取られちゃうもよ?」
そんなの知ってる。
アイツはなにげに優しいし、見た目も悪くないし、バレー部で主将やってるし、勉強もそろそろ出来るから、女子の話題の1人ことぐらい知ってる。