第38章 真面目すぎる君〈五色工〉
*朱鳥
「あ。」
覚「あ!」
いつも通り朝、家を出たら幼馴染みの覚と遭遇した。
覚「うわっ朱鳥じゃん!?超久しぶり!」
「そうだね、学校変わってからほとんど会う機会無くなったもんね。っていうか、相変わらずテンション高いね…。」
私は、普通の県立校だけど覚の通ふっている白鳥沢は私立で、彼の入っているバレー部は県でトップクラスの強豪校らしい。
「そういえばさ、そっちのバレー部に黒髪の真面目そうな人いる?」
覚「真面目そうな…?あぁ!五色の、ことかな!で、五色がどうしたって?!」
「いや、この間バイト先の店に態度悪い客が来てさ、そしたら、覚と同じジャージ着たその人が注意してくれたんだよね。“店の人や他のお客さんに迷惑になるでしょうが!”って。」
覚「うおっアイツらしいわ!」
「でさ、ちゃんとお礼言いたいからさ今度会わせてよ!」
覚「えーめんどくさー…。」
「いいじゃん同じバレー部でしょ?」
覚「へーへーわかりましたよ〜。」