第36章 好きになってくれるまで〈木兎光太郎〉
木「俺さ、朱鳥と付き合えてマジでうれしいんだよ。だから朱鳥も俺のとこ好きになって付き合っていて幸せって思わせたいんだ。だから頑張って必ず俺のこと好きにさせてみせるから!
……じゃあな!また部活見に来てくれよ!」
朱鳥の家から少し歩いたときだった。
「待って!木兎くん!」
その声に振り向くと朱鳥が走ってきた。
「ごめんなさい…私、嘘ついてた。」
木「え?」
「私……本当はもう木兎くんのこと好きなの!!
っていうか、あの日ナンパから助けて貰ったときから……。
告白された時はすごく嬉しかった。
でも…出会って日が浅いのに付き合っていいのかなって思って……ううん…違う。
出会ってすぐに付き合って本当の私を知って幻滅されるのが怖かったの…。
だから木兎くんに"好き"だって言わないことで
もし別れたとき少しでも悲しまずにすむかと思ったの。
でもね!1週間木兎くんか私を思ってくれているのが嬉しい反面なんか悪い気がして…
だからもう、正直に言うね?
私は
木兎くんのことが好きです。
騙しててごめんなさい。」
涙ぐんで謝る
朱鳥を抱き締め。
木「いいよ。謝らなくて。俺、スゲー嬉しいから!」
「うん……ありがとう…光太郎くん…。」
木「あ!!今、"光太郎"って!」
「だってちゃんと付き合うなら私も下の名前で呼んだ方がいいでしょ?」
そう言う朱鳥の顔は今までで一番赤かった。
そんな朱鳥を見て
俺は思わずキスをした。
木「あ、悪い…。」
「ううん、嬉しい……。ありがとう。」
そうして俺達は
正式に付き合うことになった。
-好きになってくれるまで-
END