第35章 聖なる夜に……〈岩泉一〉
「……そっか!
いいよ大丈夫!
高校最後のクリスマスだもん
2人とも楽しんできなよ!!」
そうだった。
徹って意外とモテるんだった。
でもきっと一や他の部員も人気ありそう。
一「……あ?俺は行かねーけど!?」
「え?そうなの?」
意外な言葉に徹を見た。
徹「うん、一応バレー部はみんな誘われたんだけど岩ちゃん断ったんだよね〜!!あと国見ちゃんとか!!」
「へぇーそうなんだ。じゃあ
今年はプレゼントは一の分だけでいいんだ。」
徹「ちょっと!クリスマスは一緒に過ごせないけど、プレゼントちょーだいよ!!」
「えーじゃあチ〇ルチョコ1個ね。」
徹「チ〇ルチョコ1個!!?それはそれで嫌なんだけど!?」
「はいはい!じゃあちょっと考えとくよ!
じゃーね〜!」
そんな話をしていると
徹の家の近くまで来た。
私と一の家は
もうちょい先で
ここで徹と別れた。
「………一は本当に行かなくていいの?バレー部で過ごすのあんまないでしょ?」
私は確かめるようにまた聞いた。
一「別に卒業近くなればバレー部で集まる事くらいまたあるだろ。それにクリスマスは3人で過ごすって決めてたしな。
…ま、あいつは裏切ったが…。」
「そっか…ありがと!!」
一「別に…礼言われるほどのことじゃねーよ。」
一のその何気ない優しさが嬉しくて好きなんだよな〜。