第28章 恋愛ごっこ 〈花巻貴大〉
*朱鳥
約束の月曜日。
校門の前でスマホをいじって待つ。
相手は…
及「あー!!朱鳥ちゃんだ〜!!」
その声に振り向くと笑顔で軽く手を振っている及川くんがいた。
いやいや…
待ってるのは彼じゃなくて…。
花「わりぃ…待ったか?」
その後ろにいる花巻くんの方。
そして並んで岩泉くんと松川くんが一緒に歩いてきた。
「ん〜ちょっとね……でも大丈夫だよ。」
花「そう?今日部活ないんだけどちょっと顧問に呼び出されてさ〜。」
「まぁ〜仕方ないでしょ大会近いんだから。」
花「まーな。…じゃそろそろ行くか?」
「うん。そうだね!!」
そう2人並んで行こうとしたら
及「あ!マッキー朱鳥ちゃんとデート!?ずるーい!!」
後ろから及川くんがそう言い出した。
花「だからデートじゃねーって!!付き合っていねーのにデートするか。何度も言ってるだろ。」
花巻くんはめんどくさそうに振り向いて言い
松「いつものスイーツ巡りだろ?」
岩「いい加減覚えろクソ川!!」
と後ろの岩泉くんと松川くんが言った。
及「岩ちゃんクソ川って言うのやめて!!
じゃあさ朱鳥ちゃん俺も一緒に行ってもいい〜〜?」
「ごめん!及川くん、今日行くとこ予約制で二人分しか予約してないんだ。」
私は両手を合わせて断る。
及「え〜それは残念〜!!」
花「ま、予約制じゃなくてもお前だけは誘わねーけどな。」
及「ちょ…マッキーひどくない!?」
花「あ〜もうこいつに構ってたら日が暮れる。行こうぜ黒羽。」
「あ、うん。じゃーね岩泉くん、松川くん!!」
私は2人に手を振って花巻くんと歩き出した。
岩「おー食い過ぎるなよ」
松「気ぃつけてな〜」
及「って朱鳥ちゃん俺は?」