第25章 別にシスコンじゃねーよ 〈黒尾〉
*朱鳥
「あー!!」
学校も部活も休みだった土曜日。
私はクッキーを焼いた。
結構いい感じに出来てクッキーを冷ましている間にラッピングをするために部屋に行ってラッピング用紙やリボンなどを取りに行っていた。
なのに……
戻ってみるとお兄ちゃんが出来立てのクッキーを勝手に食べていた。
「ちょっと!!お兄ちゃん何勝手に食べての!?」
兄「うお!?何だよ朱鳥…大声出して。別にいいだろ?いっぱいあるんだし1つぐらい。」
「よくない!!それプレゼント用に焼いたのに〜!もう!!サイテー!!」
兄は同じ学校の3年。
部活とかだとスゴく頼れる主将をやってるみたいだけど…家だと全然ダメ。
今みたいに人のもの食べるし、よくからかってくるし、ちょっと背が高いからって見下すし、
兄貴だからって偉そうだし…。
本当ヤダ…。
確かに私が悪いときもたまにはあるけどさ……。
だからなのかな…最近はケンカっぽくなることが多い。