第24章 たとえ君がいなくなっても 〈山口忠〉
山「……わかった…俺絶対上手くなるよ…バレーも頑張る……。」
「…うん…頑張って……ずっと応援してるから………。」
朱鳥の体がどんどん透けていく。
山「……朱鳥…!!俺…朱鳥が好きなんだ!!」
もう朱鳥に会えないと思うと俺は思いを伝えていた。
「…!!
………私も好きだよ。
頑張ってる君を見ているとこっちも元気になる。
生まれ変わったらまた君と出会いたい。」
嬉しそうに笑う朱鳥は
今にも消えそうな手で俺の
手を握った。
だけど彼女に触れられた感触はなかった。
「ありがとう………忠に出会えて本当に良かった……。」
そう言って彼女の姿は消えていった。
山「……ありがとう…朱鳥…!!」
夕暮れの空の下
その公園に俺は一人になった。