第23章 海は恋を叶えてくれた〈岩泉一〉
一「お前…ああいうことよくあんのか!?」」
突然一からそう言われた。
「あ…ああいうことって…?」
本当は一が何を聞いているのかわかったけどついわかんないフリをした。
一「だからいつも何人かの女子になんか言われたりしてんのかって!」
「…あ…ああそれ!?なんか徹と一緒にいるのが気にくわないみたいでさぁ。べつにそんなんじゃないって言っても聞く耳持たないし……。
でも大丈夫だよ!?私そういうの平気だし気にしないから!!一も知ってるでしょ?」
一生懸命作った笑顔。
だけど一にはすぐにバレた。
一「………。あぁ…知ってる。そうやって俺らの前では無理して強がって笑って、1人になると泣いてるんだろ?……だいぶ前から知ってる。」
「……な…んで……。」
一瞬時間が止まったような気がした…。だってもう何年もこうしてきたけど一も徹も何も言ってこなかったから…。
もしかして…私が二人に迷惑かけたくないって思ってるってわかっててワザとわかんないフリしてたのかな…。
一「何年の付き合いだと思ってるんだよ。お前はいつも1人で何でも抱え込んで、俺らに心配かけたくないのはわかるが、少しは頼ってくれてもいいんじゃねーか!?」
そう言われた私は
涙が流れた。