第1章 長期片想いの結末 〈月島蛍〉
彼は――――
私の幼馴染みで初恋で片想いの相手である。
名前は月島蛍。
長身で頭がよく男子バレー部で一年なのに試合にも出ちゃうし…なによりカッコイイ。
そんな蛍に恋したのはもうずいぶんと前…小学生の頃。
私は蛍が好きで出来るだけ側にいたくて…小・中・高と蛍と同じ学校に通った。
高校で同じクラスになった。
しかも席は蛍の後ろ。身長が155㎝ぐらいしかない私にとって190㎝近くある蛍の後ろは前が見れにくい。それでも蛍の側にいられて嬉しかった。
ずっと一緒にいるけどきっと蛍の中では単なる"幼馴染み"としか思われていないのだろう。
それでもいい。
蛍の側にいられるなら…。
告白も考えたけど、もしフラれたら二度と今の関係には戻れない気がして出来なかった。
蛍に彼女が出来るまで、
または、私に別に好きな人が出来るまでは蛍へのこの想いはきっと消えないだろう。