第18章 龍球女子と排球男子 〈及川徹〉
*及川
[キャーー!!!カッコイイーーー!!!]
部活が休みなのに担任に呼ばれて職員室に行った帰り
たまたま通りかかった体育館の方から女子達の叫び声が聞こえた。
一瞬俺を見つけた女子の声かと思ったが周りには誰もいない。
気になって声のする体育館へ行ってみた。
そこでは
ボールが弾む音と
体育館の床を走り回る音。
そしてギャラリーから応援する女子達の歓声に紛れて聞こえる仲間の名前や合図をする声。
ここの体育館は今日女子バスケ部が使っていた。
だけど疑問が残る。
女子バスケなのに何故女子が集まっているのか。
それはすぐにわかった。
見ると部員を二つに分けたゲームが行われていた。
そんな中、一人長い黒髪を後ろで結んでいる男子がいる。
いや…
男子のような女子がいた。
誰でも一瞬彼女を男子と見間違えてしまうのだろう。
髪は長いが
キリッとした顔立ちに他の女子誰よりも高い身長。
そのうえ
パス回しも上手くてシュートも何度も決めている。仲間とのチームワークも取れててバスケを体育の時ぐらいしかしない俺にもわかる
本当にバスケが上手いと。
しかも
シュートを入れたときは爽やかの中に可愛さある笑顔を見せた。
女子が興奮するのも無理ないと思った。