第16章 だって好きなんだもん!! 〈夜久衛輔〉
*夜久
翌日…。
黒尾と海と部室に行こうと廊下を歩いていると
「お兄ちゃんみっけ!!」
夜「うわっ!?」
後ろから朱鳥が抱きついてきた。
夜「朱鳥〜またお前は〜!」
海「まぁまぁ仲直りできてよかったじゃないか!!」
黒「昨日あんなことがあっても一日たてば元通りって…本当仲いいな。」
すると…
「はい!!海先輩!!……と、ク……クロ…先輩……。」
[!!?]
俺たちはビックリした。
スゴく違和感のある言い方だし、"黒尾"じゃなく"クロ"って呼んでたけど、朱鳥が黒尾のとこを"先輩"って呼んだ…。
きっと朱鳥にとって背一杯だったんだと思った。
*朱鳥
やっぱり今まで呼んだことない人を"先輩"って呼ぶのはまだ慣れない。
だけどお兄ちゃんが私のことを思って叱ってくれたってわかったから、少しでもそれに答えようとした。
今はまだこれが限界だけど…この癖をちゃんと直してお兄ちゃんを安心させなちゃ…。
大好きなお兄ちゃんのために…。
-だって好きなんだもん-
END