第11章 本当は優しい君だから 〈影山飛雄〉
そのあと一緒に教室に戻っている途中。
「…あのさ飛雄くん…。いつもじゃなくていいからさ…せめて登下校の時だけは蛍ちゃんも一緒でいい?
私…今までみたいに飛雄くんと蛍ちゃんと三人でいたいの…。
今までの関係を壊したくない……。」
不安だったことを飛雄くんに言った。
彼氏だったら誰だって彼女と他の男子と三人でなんて嫌がる。
でも飛雄くんは違った。
飛「…ああ…わかってる…。」
「…え…?」
飛「お前がそんなこと言わなくても…お前が今までの関係を崩したくないって思ってあることぐらいわかってる…。だから安心しろ。」
優しく私の頭を撫でる。
「…あは……飛雄くん…カッコよすぎ…。ありがと…大好き!!」
うれしくて
安心して
私は飛雄くんの腕に抱きついた。
-本当は優しい君だから-
END