第11章 本当は優しい君だから 〈影山飛雄〉
*朱鳥
昼休み―。
昨日と同じ校舎裏。
「………。」
飛「………。」
向かい合ってまた沈黙が続く。
なんと切り出していいかわからなくて
「…え…えーっと………とりあえず……ごめん!!!!」
って言ってしまった。
飛「……。…だよな………あんな言い方しちまったし…。悪かった…。」
そう言って飛雄くんは去ろうとした。
「ま、待って!!!ち…違うの!!!!」
私は慌てて飛雄くんの腕を掴む。
飛「!!」
まぁ誰が聞いたって今のセリフを聞けばフラれたって思ってしまうだろうな……。
「今のごめんは……昨日飛雄くんとこ避けちゃってごめんって意味……!!せっかく告白してくれたのに…私いきなりでビックリしちゃって…。」
飛「……いや…俺の方こそ怒鳴ったりして悪かった。」
「ううん…悪いのは私だもん…。
……でね、その返事なんだけどね、私あの時は本当ビックリしたし、夢か現実かわからなくなってたけどね…昨日ずっと考えててわかったの…。
飛雄くんに告白されて嬉しかった……。
それに自分でも知らなかった気持ちに気づいたの。
私……
私も飛雄が好きだって…//!!!
幼馴染みとかじゃなくて男の子として……///!!」
やっとの思いで自分の思いを伝えた。
すると飛雄くんの手がスッと私の方に伸びてきた…
その時だった―
「へぇ。朱鳥は王様を選ぶんだ。」