イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第12章 再会
その晩
湯浴みを終えたサラは
濃紺のナイトドレスに身を包み
ショールを羽織って
ゼノの部屋の前に立っていた。
指先が小刻みに震えている。
隣にはアルバートが付き添っている。
アルバートが品よく扉をノックすると
中からゼノの返事が聞えた。
「お連れしました、ゼノ様」
扉を開き、サラを中へと促す。
「失礼…致します…」
サラは緊張した面持ちで
ショールの合わせをぎゅっと握って
逃げ出したい衝動を抑えながら
おずおずと中に入って行った。
アルバートは一礼すると
部屋へは入らず
ゆっくりと扉を閉めた。