イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第10章 月光 ※R18
自分の手で
腕の中で
乱れるサラに
ユーリは満たされると同時に
喪失感に苛まれ
切なげに眉を寄せる。
(このままずっと一緒にいられたら
どんなに良いだろう。
ああ、サラ様…
本当に…大好きだ)
頬を上気させ
瞳を潤ませて
崩れ落ちそうになるのを
必死に木の幹にしがみつくサラ。
小さな身体で
こんなにも必死に
自分を受け止めてくれているサラ。
愛おしい。
サラにもっと近づきたくて
ユーリはただひたすら
律動を繰り返した。
「あっユーリっ、私っ、私っ…」
(あ、サラ様、もうイキそうだ)
「私っ、ユーリが…大、好きっ…」
「!!!!」
ユーリは全身が熱くなるのを感じ
涙が出そうになった。
(俺は……っ……)
そして
感情を隠すように
更に激しく突き上げる。
「ああああああっ!!!」
悲鳴にも似た
あられもない声を上げて
サラは全身を震わせて
快楽の渦に飲まれていった。
同時にユーリも
腰を引いて
白い欲を吐き出した。
サラが崩れ落ちてしまわないように
後ろから力強く抱きしめる。
サラは
達すると同時に
意識を手放したようだった。
荒い息がこだまする。
ユーリはサラを横抱きにして
木の根元にしゃがみ込むと
いつまでも
いつまでも
抱きしめ続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜の闇が消えない内に
ユーリはそっと忍び込み
サラを城のベッドに寝かせた。
華奢な指で
サラの柔らかな髪を撫でる。
「……さよなら、俺のプリンセス…」
月明かりに照らされた
ユーリの艶やかな頬に
きらりと一筋
何かが光った。