イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第27章 【禁断の果実】~第4章 揺れる~
「……ぅ………」
アランの小さなうめき声に
サラはまた顔を上げた。
その夜、サラは
ジルに頼み込んで
アランの看病をさせてもらっていた。
治療を終えたアランは
自室のベッドに横たわっている。
サラは
冷たい水でタオルを絞り
アランの額に浮かぶ汗を拭う。
『アラン……ごめんなさい…』
何度目だろうか…
また
呟くように小さく零すと
後ろから、そっと声がかかった。
「サラ様、
もう遅いし、今日はもう眠って?
あとは俺が看てるから」
控えていたユーリが
心配そうに眉根を寄せている。
サラは力なく首を振った。
『傍に……居たいの…
私のせいで……アランは……』
サラの脳裏に
また
昼間の出来事が過った。