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イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第25章 【禁断の果実】~第2章 覚める~


コンコン。


静かな部屋に
遠慮がちなノックの音が響く。


返事はない。


しばらくすると
扉が開いて
ユーリがそっと顔を覗かせた。


部屋はまだ薄暗く
閉じられたカーテンの隙間から
淡い朝の光が漏れているだけ。


ユーリは
迷わずベッドの方へ脚を運ぶ。


(くすっ、やっぱり)


ベッドを覗き込むと
そこに眠る女性の
あどけない寝顔が見えた。


(無防備な顔しちゃって…)


思わず指先を伸ばし
顔にかかった髪を
そっと払う。


『ん……』


と、その女性が身じろいで。


(あ、起きたかな?)


が、
そのまま
また、すやすやと
心地良さそうな寝息が聞こえてきた。


(どうして……寝ている姿まで
こんなに可愛いんだろう)



ユーリは困ったように微笑むと
眠る女性の唇に
ゆっくりと
自らの唇を
近付けていった…。

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