イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第18章 溺愛 ※R18
ユーリの手元が、
少し震えているようで。
「ユーリ?」
サラが心配そうにのぞき込む。
「サラ様、
俺……ちょっと変かも………
やっと、
本当にサラ様と…………
心も身体も一つになれると思ったら
急に……
怖くて…。
どうしたんだろう……
ごめんね、かっこ悪いね、俺」
眉を寄せて
目を逸らして
苦笑するユーリ。
サラは驚いてユーリを見つめる。
「俺…
こんなにも嬉しくて、
幸せな事があるなんて
知らなかった。
でも………
手に入れたら
いつか消えちゃうんじゃないかって…
そんな気がして………」
「…………………」
「俺、
これ以上幸せになるのが
怖いのかもしれない」
それは
幼い頃に母を失ったユーリの
心の奥に秘められた
ユーリ自身も気付いていない
深い傷だった。
(ユーリ…
そんなに想ってくれているなんて)
サラは優しく微笑む。
「私は消えないよ。
ずっと一緒にいる。
ずっと触れて、
ずっと確かめていて」
サラは手を伸ばすと、
ユーリの頬を包んだ。
「それでも、もし不安なら…
ユーリが、ユーリ自身の手で私を守って?
私は、貴方以上の騎士を知らない。
誓ってくれた通り
ユーリなら、ずっと…
一生をかけて私を守ってくれるって
信じてる。」
そして
花のように優しく微笑みかける。
「信じてるよ、ユーリ」
「サラ様…」
ユーリの不安が
薄れていく……。
「それにね………
ユーリが幸せなら、私も幸せなの。
私を………幸せにして?」
「……っ…」
ユーリの琥珀色の瞳が微かに潤む。
しばらくの沈黙のあと…
ユーリはふっと軽く息を吐いて
重い空気を断ち切るように
にっこりといつもの笑みを浮かべた。
「ありがとう……
俺……サラ様を好きで
本当に良かった。
愛してるよ
……サラ様」
「ユーリっ。
私も…」
(愛してる…)
ユーリは
言葉ごとサラの唇を奪う。
口づけを深め、舌を絡めると
少しだけ眉を寄せながら
腰を沈めて
サラの中心に滾る自身を埋めた。