イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第18章 溺愛 ※R18
サラの部屋へ戻ると
ユーリは扉に鍵をかけ
突然
ふっと明かりを消した。
(あ……)
サラの胸がとくりと高鳴る。
窓から差し込む月の光だけが
ユーリとサラを照らし出す。
ユーリはゆっくりとサラに近づくと
いつものように
コツン…と額を合わせた。
(あ……こうしてもらうの久しぶり……)
サラの胸に、じんわりと
幸せな気持ちが広がる。
「身体、冷えてない?」
ユーリがサラを気遣う。
「うん、大丈夫」
「良かった」
ユーリがにっこり笑う。
「サラ様、俺……
今度こそサラ様をちゃんと抱きたい。
気持ちが通じあっているって
確かめたいんだ。」
「ユーリ……」
「だめ?」
ユーリは琥珀色の大きな瞳を揺らめかせ
上目遣いで、サラを見つめた。
(そんな風に見つめられたら
断れないってこと
ユーリは分かってるんじゃないかな……)
サラは恥ずかしそうに視線を反らすと
頬を薔薇色に染めて答えた。
「……いい…よ」
ユーリは嬉しそうににっこりと笑うと
「サラ様、
大好きだよ」
愛おしそうに優しく抱きすくめた。
答えるように
サラも背中にそっと手を回す。
静寂の部屋に
二人の鼓動だけが
高く鳴り響いている気がした。
ユーリは右手の親指で
ぷっくり愛らしい唇をなぞると
首を傾げて
そっと唇を重ねた。
何度も角度を変えて。
慈しむように優しく
蕩けるように甘いキス……
やがて
舌がサラの唇を割るようにノックすると
薄く吐息が漏れて
その隙間からするりと舌が忍び込む。
そっと歯列をなぞり
サラの可愛らしい舌を見つけると
誘うように絡め
愛しそうに吸った。
(サラ様……)
ゆっくりと水音を立てながら
互いの存在を確認するように
口づけを深めていく。
甘い痺れが降りてきて
全身の力を奪っていく。
サラは立っていられなくなって。
かくん……
膝から崩れ落ちそうになるのを
ユーリのしなやかで逞しい腕が抱き止めた。