第5章 さらば、もう一人の友よ
<side out>
目で追うのもやっとな速さで攻撃し、ガードし、カウンターを狙う。
攻撃がぶつかる激しい音は響くがダメージはお互い全く無かった。
「チッ、」
ギルダーツが魔法を使おうと手に魔力を込めた。
「ギルダーツの方から魔法を使うのか!?」
「うおらあっ!」
最強の男に魔法を使わせる程手こずらせるアギトの強さに、ギルダーツの強さを知ってる者は勿論目を疑った。
そしてグレイの言った通り、"クラッシュ"の衝撃波を放つギルダーツ。
『"波動"!』
「っ、マジかよ…」
だがアギトは手に"波動"の魔力を込め、"クラッシュ"を打ち消した。
『…衰えてねぇみてぇだな、ギルダーツ』
「お前さんは強くなり過ぎだろ…アギト つーかみんなより成長した?」
『あ、ギルダーツは俺が行方不明になった事知らねぇのか』
「?」
「何やっとんじゃい、お前等は」
「おおっ! マスター! 久し振りーっ!」
アギトとギルダーツが戦いを止めたタイミングと合い、マスターが現れた。