第5章 さらば、もう一人の友よ
[マグノリアをギルダーツシフトへ変えます
町民のみなさん、速やかに所定の位置へ! 繰り返します]
「…それにしても騒ぎ過ぎないかしら」
街中のアナウンスがギルドにまで響き、シャルルが呟いた。
「アギトさん、マグノリアのギルダーツシフトって何っすか?」
『外に出てみればわかるぜ』
ヴィアンの問いに応えるとアギトは軽く飛んで窓からギルドの屋根に出た。
ヴィアンも続けて窓から屋根に出た。
そして屋根に座って街の様子を眺めていた。
「街が…割れたーーーっ!?」
『っははは!』
屋根にまでルーシィの叫びが聞こえで爆笑するアギト。
「凄いっすね!」
『ギルダーツの魔法は"クラッシュ"つって触れたものを全て粉々に砕く超上級破壊魔法なんだ
超上級ってだけあって俺もまだ覚えれてねーんだよなー
こんだけ離れてても強ぇ魔力を感じるたぁ流石だせ』
「流石アギトさん、詳しいっす!」
…だが、
『…?』
アギトは微かに感じた匂いに一瞬眉を顰めた。