第4章 再会と離別を同時に
「妖精の尻尾のみなさん お待ちしていました」
突然証明が一部だけ照らした。
光のせいで顔が見えないが、男が三人いることはわかった。
「我ら青い天馬より選出されし」
「トライメンズ」
「百夜のヒビキ」
「聖夜のイヴ」
「空夜のレン」
青い天馬からの三人が一人ずつポーズを決めながら自己紹介した。
それを見たルーシィは「カッコイイ…」と呟いた。
三人はいつの間に準備したのかテーブルに水割りを用意し、ソファーにエルザを座らせた。
レンと名乗った男がルーシィも座る様に促す。
三人共ホストの空気全開だった。
「君達、その辺にしておきたまえ」
突如、階段を下る音と甘い声が響いた。
「一夜様!」
「一夜!?」
「久し振りだね、エルザさん」
「ま…まさかお前が参加しているとは…」
珍しくエルザが震えていた。
次に発せられる一夜の言葉と顔に、ルーシィ達も驚く事になる。
「会いたかったよマイハニー、貴女の為の一夜でぇす」
「マイハニー!?」
キラメキッとポーズを決めたのは甘い声に全く合わぬ風貌をした男。
青い天馬の一夜=ヴァンダレイ=寿だった。
「「「一夜様の彼女さんでしたか…それは大変失礼を…」」」
「全力で否定する!!」
一夜は遊びに来たんじゃないとトライメンズを一喝したかと思えば男達を"その他"呼ばわりする。
更にルーシィの匂いを嗅いで「いい香り(パルファム)だ」とまたポーズを決める。
鳥肌を立てるルーシィに「私も苦手なんだ…」と肩を落とすエルザ。
「青い天馬のクソイケメン共、あまりうちの姫様方にちょっかい出さねぇでくれねぇか?」
ややキレ気味のグレイの一言で、顔を顰める一夜達。
だが…
「あ、帰っていいよ男は」
「「「お疲れ様っしたー」」」
「おいおい!!」
一夜が言うと三人で頭を下げる。
やはり男には興味が無い様だが…扱いが違いすぎる。
「男ならアギトさんが来て欲しかったな」
「全くだ」
「アギト来なくて正解だったかもな」
「あい…」
ヒビキ達の言葉に今度は妖精の尻尾のみんながそう思ったのだった。