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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第1章 幼少期と日常


アギトがユクモ村に滞在して四日が経つ。
初日に五匹(本当は六匹)、二日目に三匹、三日目に七匹討伐した。
村に帰る度に人々に感謝されるのだが、アギトは納得していない。
アオアシラの目撃率が増えた原因がまだ突き止められてないからだ。


(ご迷惑かもしれませんが、原因が分かるまで滞在しても構いませんか?)

(迷惑だなんてとんでもない! 寧ろ原因を追求してくださるなんて有難い…いくらでも滞在してください)

(ありがとうございます 明日は山頂を調べてみます)

(分かりました どうぞゆっくり休んでください)


これが昨晩村長のコウジと交わした会話だった。
その言葉通りアギトは山に向かっていた。


『はあっ!』


アギトの使う魔法の一つ、"神速"で山を駆ける。
本気を出せば残像が残る程の高速移動が可能。
しかし肝心なところで魔力切れになると困るから加減していた。

理由はもう一つ…。


『(三人共、ついて来れるかな…?)』


様子を見に来ているナツ、グレイ、エルザだ。
自分がスピードを出しすぎて三人が迷子、それを自分が助けに行くと言うオチは出来るだけ避けたいからだ。
バレない様にと頑張ってるのに、自分が助けてしまっては元も子もない。
これがアギトの考え。

それでも山を三つ程超えたのだが…。



「ゼー、ハー、ゼー、ハー…アギト…速ぇ…」

「気を、抜くなっ…見失うぞ!」

「何で、アギトは、平気、なんだよ…!」



『(今まで汽車とか使わずに徒歩だったからなー…)』


三人の声が聞こえて心の中で応えていた。


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