第5章 此に病める者あり
しえみちゃん
「暗記って、何かコツあるの?」
勝呂君
「あー、コツ?コツか〜」
神木さん
「──暗記なんて、ただの付け焼き刃じゃない!」
勝呂君
「あ?…何か言うたかコラ」
三輪君
「坊…(汗」
神木さん
「暗記なんて……学力と関係ないって言ったのよ…!」
勝呂君
「はあ?四行も覚えられん奴に言われたないわ」
三輪君
「まあまあ(汗)神木さんは、クラスでトップの秀才ですよ?今日は、たまたま調子が悪かったんですよ」
神木さん
「あ…あたしは、“覚えられない”んじゃない!“覚えない”のよ‼︎詠唱騎士(アリア)なんて…詠唱中は無防備だから、班(パーティ)にお守りしてもらわなきゃならないし、ただのお荷物じゃない!」
勝呂君
「なんやとお…⁉︎」
勝呂君と神木さんが立ち上がり、お互いに向かい合う。
勝呂君
「詠唱騎士目指しとる人に向かってなんや!」
志摩君
「坊!」
神木さん
「なによ!暴力で解決?コッワ〜イ。さすがゴリラ顔ね!殴りたきゃホラ、殴りなさいよ!」
そして、奥村君の席の隣で対峙した。