第3章 祟り寺の仔
奥村君
「…なんだよ、お前もバカにしに来たのか?」
勝呂君
「…昨日言いそびれたけど、─ありがとぉな」
!え…
勝呂君
「…コレ、俺が夜勉強する時髪押さえるヤツ、貸したるわ」
そう言って勝呂君は、奥村君にヘアクリップを渡した。
奥村君
「……」
勝呂君が、奥村君に礼を言うなんて…!
奥村君
「キ…||||キモチワルッ!なにかの前触れ…?」
勝呂君
「んなッ…んやとぉお⁉︎この猿、人の真心を‼︎」
いやいや、僕は感心したよ?
勝呂君が、今度は僕に向き直る。
勝呂君
「あと玻璃も…すまん」
僕
「…ちゃんと理解した?」
勝呂君
「おん。…ありがとぉな」
僕
「どーいたしまして」