第2章 ヨハン・ファウスト邸
僕
「訓練生の奥村燐って、何者なんですか?」
フェレス卿
「おや、気になりますか?」
僕
「授業初日にフェレス卿が付き添ってたら、そりゃ気になりますよ」
あの白毛のテリアは、フェレス卿の変身した姿だ。
僕
「対悪魔薬学の奥村雪男先生とは、兄弟なんですよね?」
僕の質問に、フェレス卿は「ええ」と頷く。
フェレス卿
「彼らは、元々孤児の二卵性双生児で…最近まで藤本獅郎氏に育てられていました」
僕
「!獅郎さんの…」
獅郎さんはつい最近に亡くなったらしいけど…
フェレス卿
「彼に成り代わって、今では私が後見人という訳です」
僕
「そうだったんですか…」
成る程、それで初日に付き添ってたんだ。
フェレス卿が後見人で、祓魔師を目指してて…
奥村君は、その2点だけ…僕と共通してる。
疑問は解消出来たけど…もやもやはあまり晴れなかった。