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【うたプリ】足し算恋愛事情

第15章 Side Cの事情



「プラネタリウム面白かったですね!」
「そうだな……食事も済ませていると、すっかりいい時間になってしまったな」
「確かに。早く帰らないと、看護師の人から文句を言われてしまいますね」


 車へと戻ると、カミュはハンドルを握ったまま、エンジンをかける様子がない。


「どうかしましたか? 気分でも、悪いですか?」
「……俺は、お前に言わねばならんことがある」
「なんでしょう……?」
「……。美風のことだ、お前に言っていないことがある。美風は、お前が入院した当日に丁度海外での仕事を終え日本に帰ってきていた。お前の身を、案じていたらしい……」
「……」
「本当はもっと長期の予定だった。しかし、よっぽどお前のことが大事なのだろうな……電話がかかってきて知ったことだった。だが俺はその時既にお前の病室で目覚めを待っている身だった。"俺からは"何も伝える気はしなかった、伝えれば美風は真っ先にお前の元へと来ただろう」


 それが何を意味しているのか、流石の私でもある程度は理解できる。ある程度は。


「俺はわざと、あの時美風に何も言わなかった。まぁ……残念ながら次の日にはどこから情報を得たのか、物凄い剣幕で俺のところへと事情を聞きに来ていた。渋々俺は話すしかなかった……その後の美風ときたら。想像したくもない」
「一体何が……」
「知らぬ方が身のためだ」
「そうですか……」

 
 美風さんは一体、何をしたのでしょう。

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