第27章 愛を誓うB
「心配かけたよね、ごめんね……天音」
「そりゃ……心配したよ! 凄く、した!! どうしようって凄く思った、私のせいでって……!」
「そうだね、ごめん」
「藍くんがもし、目を覚まさなかったらって……! そう思うと、すぐに付き添って病院まで行きたくなった!!」
「うん……」
「でも、駄目だって思った……っ。私のために、行ってらっしゃいって背を押してくれた藍くんが、私のために身を挺して助けてくれたのに、私が此処から離れたら意味ないって思った」
「うん」
「頭の中ぐちゃぐちゃになって、怖くて……だけど、私が出来る今の全て、それは藍くんがくれた魔法を……ね? 信じて、一歩踏み出さなきゃって。そう思ったら、少しずつ冷静になれた」
「そっか」
自分から、藍くんへもう一度強く、腕を回した。
「藍くんが、好きです。私は藍くんと、同じ歩幅で歩きたいから。強く、なりたかっただけなんだ」
「……ありがとう。僕も、好きだよ。天音」
深く、彼の口付けが落ちる。今までにないほど、深く、角度を変えて、何度も。そっと離れては、視線を絡めた。
「天音には、僕が必要でしょ……? おいで」