第17章 Winter編 A
「私は彼に貰ってばかりで、まだ全然返せてなくて。どうしたらいいんでしょうか? 私は、彼に何が出来るんでしょう」
「貴方って人は……馬鹿みたいに難しく考えすぎではなくて? いいじゃないですの。下手くそでも、不細工な伝え方でも。今自分が感じている気持ちを、彼に伝えたらいいと思いますわよ」
「ありのままの気持ち……」
「確か、イヴに会う約束をしているんですわよね? ならその日に、クリスマスプレゼントと共に伝えてみたらどうですの?」
「!! それいいですね! ありがとうございますっ」
彼女にお礼を言うと、その場を急いで後にした。
彼が喜ぶプレゼントってなんだろう?
「天音」
「……っ、カミュ」
それでもまず、私にはやることがあるとは思いませんか?