第10章 ずっとずっと
夕方になるまでずっと裸でベッドの上にいた。
何回もチューして…ぎゅーした。
名残惜しいけど、服着て帰る準備する。
「ねぇ、身体痛かったりする? 大丈夫?」
服を着る私に彼が優しく聞く。
「うーん…太ももの内側がちょっと痛いけど…筋肉痛みたいな…。でも大丈夫だよ」
「中は痛くない?」
彼が心配そうに質問を重ねる。
「うん…ちょっとひりひりするけど平気。後、腰がちょっと重いような?」
「結構いろいろ痛いんだね…。ごめんね…。今日は家まで送ってあげる」
「そんな大げさな…。大丈夫だって」
私は笑っちゃう。
「ううん。えっとね…。ちょっとでも一緒にいたいんだ、俺」
ちょっと恥ずかしそうに彼が言う。
「嬉しい! 私も一緒にいたい!」
私は彼にぎゅっと抱きつく。
「うん。ふふ」
彼も嬉しそうに笑う。
……
彼と手を繋いで外を歩く。
それだけのことなのにすごくドキドキする。
歩くと実はまだちょっと中の方が痛い。
私、もうエッチしちゃったんだって思い出したりする。
「山本くん、春休みはどんな勉強するの?」
浮かれすぎるといけないので、ちょっと真面目な質問をしてみる。
「そうだね…1年の復習を中心に苦手だったところ。後は問題集を適当に。一緒にやりたいな」
「うん。部活がある日とか帰りに寄っていい?」
「うん! でもデートもしたいな。どこか行きたいとこない?」
「えっとねぇ…」
春休みの話をして楽しくなる。
春休みなんてあっという間に終わっちゃうかもしれないけど…
私ずっとずっと祐樹と一緒にいたいな。