• テキストサイズ

進学校の落ちこぼれ女子

第6章 しあわせ


今日は待ちに待った日曜日。

テスト前から約束してたデートの日。

私が観たい映画を観に行くことになった。

少女マンガ原作の恋愛映画。

映画館が少し暗くなって予告編が始まると、山本くんが私の手を握ってきた。

暗い映画館の中とはいえ、山本くんがこんな所で手を握ってくるなんて意外。

私は彼の顔をちょっと見てみる。

彼は優しく微笑んだ。

私は嬉しくなって、彼の肩にもたれかかった。ちょっとだけ。

予告編は山本くんが好きそうな近未来SF。

今日は私の趣味に付き合わせちゃったから、今度はこういうの観に来ようかな…。

…………

……さやかちゃん

彼の声が聞こえる。

後、映画の主題歌…いや、これエンディングテーマだ。

目を開ける。

…って、寝てた?

私は彼の肩に頭を乗せて寝てたことに気づく。

「あれ…? 映画…終わってる…」

「おはよ。ふふ…予告で寝ちゃってたね」

彼が笑う。

「うそ…。ごめんね…。わたしが誘ったのに…」

私は彼の顔を見て謝る。

「ううん。なんか幸せだった」

彼はニッコリ微笑んだ。

私もすごく幸せな気持ちになった。
/ 146ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp