第17章 -初対面①-
「よかったら、
ひかりちゃんも来てくれる?
女のコがいたほうが華やかで
お父さん喜ぶわ。
しかも、修造の彼女!
お父さん泣いて喜ぶわね(笑)」
お袋は興奮してるんだか、
いつもよりうるさい。
光平と笑未がひかりの手をひっぱり、
病室まで案内する!と
競争のようになっている。
オレはその少し後ろをお袋と歩いた。
「あのさ…
親父のこと、まだ言ってないんだ。」
「そうだったの⁈
やだ…じゃあ、ひかりちゃん、
混乱しちゃうじゃない…。」
「あとでちゃんと話す。」
「そうね。
あ、お父さんには笑未じゃなくて、
ちゃんと自分で
ひかりちゃん紹介するのよ〜?」
「わーってるよ‼︎」
はぁ…すっかり楽しんでやがる。
オレは深い深呼吸をしてから、
親父の病室に入った。
とりあえず、
親父にからかわれるのは間違いない。