第15章 -試食会-
その日の夜、ひかりと電話した時、
オレは昼休みの話をした。
あいつらにからかわれたことは
もちろん言わなかったが、
ひかりは大笑いしていた。
『あはは…。
でも、さつきちゃんも、
もうお料理は大丈夫そうだね。』
『あぁ。まぁな。』
『それにしても青峰くん…
シュウちゃんに…(笑)』
ん…⁈
今「シュウちゃん」て言ったか?
つか、その前に…。
『おめぇ…桃井から聞いたろ?』
『えー?うん(笑)いいじゃない。
元々、皆にバレてたみたいだし。』
『はぁ?』
ひかりはさらりと言う。
『わたしがシュウちゃん好きなことも、
シュウちゃんがわたしを好きなことも、
見ててすぐわかったみたい。
あ、青峰くんだけはな〜んにも
気づいてなかったって(笑)』
『…なっ⁈』
あいつら…‼︎
今日のだけじゃシメ足りねぇ‼︎
『いいじゃない♪本当のことだもん。
シュウちゃんは
わたしのことキライなの?』
『そうじゃねぇよ。』
『わたしは修造が好きだよ。』
『……っ⁈』
不意打ちは無しだろ…。
電話でよかった…。
とても見せられた顔じゃねぇのは、
自分の頬の熱さでわかった。
時間も遅かったので、そこで電話は切った。
ひかりと気持ちが通じ合ったことは、
素直に嬉しいし、
今まで以上に毎日が満たされている。
でも…まだあと1つ…気になることがあった。
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余談だが、
桃井はレモンのはちみつ漬けを
カットするようにはなったが、
なぜか味は元に戻ってしまった。
なんでだ⁈