第8章 -土曜日限定-
コーチも来て、練習前に
改めてひかりさんが紹介された。
「露木ひかりです。
去年までバスケ部の
マネージャーやってました。
マネージャーになって、
特に怪我の応急処置や
マッサージ、身体のケアについて
勉強していたので、
そのことがまた少しでも、
ここで役立てばいいなと思います。
バスケ部の皆には
下の名前で呼ばれてたので、
気にしないで下の名前で呼んでください♪
土曜日だけの限定だけど、
よろしくお願いします。」
皆一斉に拍手した。
そんな中、自由人が1人…
「質問タイムは〜?
ひかりさん、彼氏いるの?」
どこからともなく声がしたが、
こんな質問するヤツ、
うちでは2人しかいない。
灰崎…は、またサボりか。
つぅか、声でわかる。
あーおーみーねーーーっ‼︎
それはオレも知りたいが…ふざけすぎだ。
あいつだけ…
フットワーク3セット…だな。
灰崎は、赤司にいつもよりキツく
シメとかせるか。
「うーん…気になるコはいる…かな♪」
オレが色々考えていたら、
ひかりさんは、
律儀に青峰の質問にこたえていた。
気になる…コ??
「青峰っ‼︎お前、今日別メニューな。
まず、フットワーク3セット♪
よし、始めんぞー。」
「なっ…⁈マジっすか?
キャプテン‼︎せめて2セット〜〜っ。」
叫ぶ青峰を無視して、
青峰を引っ張ってコートに入るが、
オレはひかりさんのことばが
気になっていて、
無意識に青峰を引っ張る腕の力が
強くなっていた。