第52章 -旅行-
あれから家に帰り、
おじさんも復活していた。
オレはある決心をしていた。
初詣のあのシューティング対決で
優勝したあの旅行券…。
最初はひかりのおじさんとおばさんに
お世話になってるお礼に
プレゼントしようかと思っていた。
だけど、かんなちゃんの
おばさんの話を聞いていたら、
オレはひかりと一緒に行きたい‼︎
その想いが強くなっていた。
夕飯も食べ、皆でリビングで
正月特番を皆で見ている時に
オレは意を決して、
自分の気持ちを伝えることにした。
虹村
「おじさん‼︎おばさん‼︎」
ひかり母
「なぁに?」
虹村
「あの…オレ…今日の初詣で、
旅行券を当てたんです‼︎」
帰ってすぐに
ひかりが報告していたのだが、
オレはもう1度言った。
虹村
「それで…」
オレは思わず立ち上がり、
おじさんとおばさんを見て、
頭を下げた。
虹村
「ひかりと…
ひかりと旅行に行かせてください‼︎」
ひかり
「修造っ⁈」
ひかり父
「な…っ⁈」
ひかり母
「…あら。」
ひかり父
「いや…いくらなんでも旅行は…
2人で…だろ⁈その…なぁ?」
虹村
「お願いしますっ!
心配なら…部屋は別でも構いません!」
おじさんが心配なのもわかるが…
オレは引き下がらなかった。
ひかり母
「修造くん…本気で言ってる?」
今度はおばさんにきかれた。
虹村
「はい。そりゃ…
部屋が別なのは…淋しいっすけど…」
やべ…っ‼︎こんな時に本音出ちまった。
ひかり父
「おいっ‼︎」
ひかり母
「あはは…!そうよね。
彼女と…ひかりと行くんだものね。
うん!正直でよろしい!」
…?
固まるおじさんとは対照的に
おばさんはケラケラ笑っていた。
ひかり母
「いいんじゃない?
2人で旅行…行ってきたら?」
ひかり父
「おいっ⁈」