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〜虹村 修造のお話〜

第52章 -旅行-


ひかり母
「まだ数日だけど、一緒に暮らして、
あなたも修造くん見てきたでしょ?
わたしは…修造くんとなら…
2人を一緒に行かせてもいいわ。」


ひかり
「お母さん…‼︎お父さん‼︎
わたしも…修造と旅行に行きたい‼︎
わたしからも…お願いします!」


オレの横に来たひかりも頭を下げる。


虹村
「お願いしますっ!」


ひかり父
「…わかった。ただし1泊だ!
それ以上はダメだからな。」


…‼︎


オレとひかりは、
そのまま顔を見合わせた。


虹村
「ありがとうございますっ!」


ひかり
「ありがとうっ!
お父さんもお母さんも大好きっ‼︎」


ひかりは両親に抱きついていた。


それから部屋に戻ると、
しばらくしてひかりが部屋に来た。


トントン…。


虹村
「どうぞー。」


ひかりはあれから、
3回に1回はノックするようになった。


ま…進歩か。


ひかり
「修造?もう寝てた?」


虹村
「いや。」


オレはなんとなく眠れなくて、
ベッドの上で月バスを見ていた。


ひかりはベッドには座らず、
ベッドの下にちょこんと座り、
オレを見上げていた。


ひかり
「修造…」


虹村
「なんだ?」


ひかり
「旅行のこと…ありがとう。」


虹村
「ん?…おう。」


ひかり
「すごい…嬉しかった!」


ひかりが喜んでくれてよかった。
本当はひかりに何も言わないで
突然おじさん達に言ったから、
嫌がってないか、少しだけ心配だった。


虹村
「…ひかりと行きたかったから。」


思わず本音が口をついてしまった。


ひかり
「えっ⁈今の…⁈修造‼︎
もう1回言って‼︎」


ひかりが膝立ちして、
ベッドの下まで近寄ってきた。


虹村
「バ…バカッ‼︎言うかっつーの!」


ひかり
「えー⁈聞きたーい!」


虹村
「うっせ‼︎」


うるさいひかりの腕を引き、
ひかりをベッドに引っ張り上げた。


ひかり
「しゅ…⁉︎」


オレそのままはひかりを抱き締め、
ひかりの耳元でそっと言った。


虹村
「ひかりと…旅行に行きたかった。」


ひかり
「修造…っ。」


…ったく。そんなこと…
ひかりの顔見て言えるかっつぅの。


オレは真っ赤な
自分の顔を見られないように、
ギューッとひかりを抱き締めた。


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