第50章 -勝負!-
オレはボールを受け取り、
ジッとリングを見る。
ちなみに1番高得点のゴールが10点。
次は5点、1点…と、続く。
紫原が来るまでのトップは、
1点リングに入った奴の6点で、
ほとんどの奴は1点リングに
2〜3本入るくらいだった。
桃井
「今トップは青峰くんの80点かぁ。
次が宮地さんの70点で、
3位はむっくんの30点…。」
つまりオレが1位になるには、
9本入れなきゃなんねーってことか。
ひかり
「紫原くん、
途中でやめなければよかったのに。」
紫原
「え〜?だってめんどくさいもん。
それに虹村さんがやったら、
30点以上は確実でしょ〜?
そしたら、オレ、まいう棒だ〜♪」
はぁ…。紫原の奴…。
ひかり
「そんなにまいう棒好きなの?」
紫原
「うん‼︎好き〜!
ひかりちんにも分けてあげるよ。
あれ〜?そういえば、
ひかりちん、着物〜?可愛い〜♪」
ポンポン♪
ひかり
「きゃ…。紫原くん!
髪崩れるってば〜。」
なっ…⁉︎
紫原が突然、
ひかりの頭をポンポンとした。
あ…あいつ‼︎何やってんだ…
桃井
「む…むっくん‼︎」
(うわぁ…虹村さんが…‼︎
ひ…久々に見たなぁ…黒オーラ…)
黒子
(紫原くん、自業自得ですね。)
ふ/み
「…っ⁈」
(に…虹村さんてこんな…⁈)
ひかり
「修造っ⁈ちょっ…」
虹村
「紫原ぁっ‼︎」
紫原
「…っ⁈」
ひかり
「修造っ!
ほら!早く投げなきゃ!」
オレよりデカい紫原だろうが、
オレは容赦せずに
シメるつもりだったのだが、
ひかりに止められ、
仕方なくシメるのはやめた。
虹村
「はぁ…。」
オレは集中し直して、
もちろん1番高得点のリングを狙う。
ひかり
「修造!頑張って〜♪」
ひかりの声援が聞こえた。
やっぱりひかりの声は安心する。
ふたば
「ラブラブなんですね♡」
…っ⁈
突然耳に入ってきた
宮地の連れのことばに、
オレは思わず固まってしまった。
ひかり
「え…?あ…」
みつば
「あんなふうに妬いてくれるなんて、
カッコいいのになんか可愛くて、
羨ましい〜♪」
桃井
「虹村さん、
ひかりさんにベタ惚れでしたから♡」
…っ⁈
やべ…っ。
ガタタッ…
オレは1本目をあっけなく外した。