第50章 -勝負!-
ひかり
「…?うん。
高校まで平澤くんと同じでもね〜」
ひかりは笑っていたが、
こいつ…宮地から見ても、
当時ひかりと平澤さんは、
そういうふうに見えた…のか?
ひかり
「あ!こっちはね…」
宮地
「虹村…っすよね?
で、向こうの奴らも知ってますよ。
話すのは初めてっすけど。」
…?なんでオレのコトまで?
宮地
「帝光中の主将やってたんだろ?
この辺でバスケやってたら、
知らない奴いねーって。」
まぁ…やってた…けどな。
オレの表情を読み取ったのか、
何も聞いていないのに、
宮地が言った。
ひかり
「あ、でも、修造入ってからは、
若宮とは当たってなかったかも。」
虹村
「当たったことないっすけど…
オレも知ってますよ。
宮地さんのコト。」
宮地
「へぇ…それは光栄だな。」
どことなく挑戦的な感じで、
宮地が言う。
ひかり
「でね、今はわたしの彼氏なの♪」
ニッコリしたひかりが、
オレの腕を取り、ギュッとしてきた。
虹村
「おいっ!ひかり⁈」
宮地
「あ〜。」
(露木さん…海常じゃないのって…
そういうこと…か。)
?
「えー⁇すごーーい!お似合ーい♪」
?
「てゆぅか、お着物可愛いですね〜♪」
それまで宮地の横で黙っていた女たちが
突然話に入ってきた。
ひかり
「あ…ありがとう。えっと…」
みつば
「あ。篠崎みつばです。
こっちは姉のふたば。
清志くんは幼なじみで。」
宮地
「はぁ…お前ら、うるせぇよ!
埋めるぞ!」
ふたば
「清志!そういうコト言わないの。
すみません。物騒で…」
みつば
「だいたい清志くんさ!
まずはお着物褒めなよ!!
ほんと女心わかってない!!」
宮地と一緒にいた女たちが騒ぎ出した。
姉妹だけあってよく似ていて、
どっちがどっちだか、よくわからない。
ひかり
「あ…あの…」
しかも、あのひかりが、
会話に入る余地がないとは…。
でも、ひかりが苦笑いしながら、
2人の間にやっと入った。
ひかり
「あの…ありがとう!
着物褒めてくれて…。」
宮/ふ/み
「…っ⁈」
はにかんでニコッとして
お礼を言うひかりに、
向こうの3人は一瞬赤くなっていた。
なんで、宮地まで…。
みつば
「いえ。ほんとのことだし♪」