第48章 -冬休み-
ひかり
「修造ー!修ちゃーん!」
虹村
「ん…」
ひかり
「しゅーぞーくーんー?」
思いきり肩が揺らされた。
んん…なんだ…⁇
光平と笑未か…?
ひかり
「しゅーぞーー‼︎起きてー‼︎」
虹村
「あぁ⁈……うっ…ふぁ…」
あ⁈んだよ、朝っぱらから…。
ひかり
「起きないならキスしちゃうよ?」
虹村
「んぁ……⁈」
キス⁇
……チュ。
んっ⁈
唇に何か柔らかい感触を感じ、
オレはパチッと目を開けた。
虹村
「…ひかり⁈」
ひかり
「えへへ…おはよ。」
目を開けると、
少しはにかんだひかりがいた。
なんで朝っぱらからひかりが…?
目の前にいるひかりを見つめながら、
だんだん思い出してきた。
あぁ…オレ、ひかりんちにいるんだ。
つか、寝起きのキス…2回目だな。
ひかり
「ふふ…修造って
けっこう寝起き悪いんだね。」
ベッドの下に座ったひかりが
クスクス笑いながら言う。
虹村
「…なにがだよ?」
ひかり
「呼びかけても肩ゆすっても、
なかなか起きないし、
起きたのかなぁと思っても、
なんかボソボソ言って起きないし。」
…誰のせいだよ?
昨日のことを思い出す。
ひかり
「あ!
でもね、修造がウチにいるからかな?
夢に修造が出てきたの!
修造がギューッてしてくれる夢♪」
虹村
「は⁈」
つか、それ夢じゃねぇよ。
思わずため息をつきそうになるが、
ひかりが夢だと思っていてくれたので、
少しホッとした。
虹村
「ふぅん。よかったじゃんか。
オレはなんも夢見なかったけど…。」
オレの場合は”現実”だったし…
とは言わず。
ひかり
「じゃ、今日は見るかな?」
虹村
「んじゃ、今がいーんだけど?」
ひかり
「…今?」
グイッ…
ひかり
「きゃ…っ…修造…っ⁈」
オレはひかりの腕をひき、
ひかりの肩から抱き締めた。
虹村
「夢の中で、オレ、
どうやって抱き締めてたの?」
柔らかい…。
いつものひかりの甘い香り。
オレ自身が寝起きだからか、
いつも以上に心地良い。
ひかり
「い…いつもみたいに…
ギュッてしてくれてたよ。
頭撫でて…優しくギュッて…。」
虹村
「んじゃ、オレにもして?」
ひかり
「えっ⁈」