第47章 -新生活-
ひかり
「うーん⁇じゃ、麻婆豆腐⁇
って、前に作ったか。」
虹村
「食いたい!」
ひかり
「え⁇」
虹村
「ひかりの麻婆豆腐…うまかったし。」
ひかり
「…っ。」
虹村
「なんで赤くなんだよっ。
ほんとのこと言っただけだろうが!」
ひかりが急に赤面して、
オレまで恥ずかしくなり、
オレはひかりの頭を
クシャクシャっとした。
ひかり
「ちょっ…修造っ!
グチャグチャになっちゃう〜!」
手をはなすと、ひかりと目が合い、
お互い吹き出してしまう。
ひかり
「じゃ、今日は麻婆豆腐ね♪
これから他の料理も
たくさん食べてもらえるしね。」
虹村
「おう。」
ひかり
「新作も味見係だよ〜?」
虹村
「ひかりのなら、大丈夫だろ?」
ひかり
「…っ⁈ありがと♪」
ひかりがギュッとしてきた。
さらっと言ったつもりだが、
オレも少し恥ずかしかったので、
顔を見られなくてちょうどいい。
オレもひかりを抱き締めた。
夕飯は本当に麻婆豆腐になり、
ひかりが1人で作り、
夕飯ができた頃、
ちょうどおばさんが帰ってきた。
ひかり母
「ただいまー。」
虹村
「あ!おじゃましてます!
今日からよろしくお願いします。」
ひかり母
「はい。でも、修造くん?
”おじゃましてます”じゃなくて、
”おかえり”でしょ⁇」
…‼︎
虹村
「おかえりなさい。」
さすがひかりの母親だな。
ひかりが母親に似たのか。
オレたちのやりとりを聞いて、
ひかりが嬉しそうに笑っていた。
ひかり母
「自分の家だと思っていいのよ?
変な遠慮しないようにね。」
虹村
「はい。ありがとうございます。」
ひかり
「二人ともー!
ゴハンできたよ〜♪」
いつのまにかテーブルに
ひかりお手製の麻婆豆腐やら
サラダがたくさん並んでいた。
ひかり母
「あら♪ひかり、
いつもより豪勢じゃない?」
ひかり
「べ、別にいつもと一緒でしょ!
ほら、食べよっ!」
オレがちらりとひかりを見ると、
ひかりは少し赤くなっていた。
オレといる時より少し子どもっぽい
ひかりは可愛かった。
オレの席はひかりの隣だった。
ひかりの横で夕飯を食べる…
なんか変な感じがするな。
こうして、年末という節目から、
オレの新生活が始まっていった。